デジタルクローンがすごい

なにこれ

デジタルクローンやば。という話

デジタルクローンとは

私たち自身の意思をデジタル化し、それをクラウド上に配置してあらゆるデジタル作業をそのクローンにさせることを目的としたA.I.です。 デジタル化された私=P.A.I.は、私たち人間では不可能だった24時間365日ネットワーク世界を駆け巡ることもできます。これによって私たち人間の可能性は有限なものから複製可能なものへと変化していくのです。 (https://alt.ai/pai/ より)

つまり意思をクラウド上に置くことによって、「自分の代わりに」デジタルクローンが思考し、様々なことを行ってくれる。という感じのことかな(間違ってたらごめん)。
知識(ファクト)ではなく抽象的思考を可能にすることがすごいところです。

何ができるのか

youtu.be

このあたりを見てもらうとイメージをつけやすいかと思うのですが、生成されたクローンに対して「来年どこにオフィスを構えますか?」という問いかけをすると、3つの回答を提示しました。いずれも「本人」が考えていたことらしいのですが、回答をインプットされていたからこの答えを出したわけではなく、価値観を学習し、「思考」として回答を出しているということです(そしてその回答はあたっていたのだとか)。

後半、アンケートのモニターのクローンを生成することで、アンケート回答を変わりに行う、などの実験の話もあったりして非常に面白かったです。

nulltitude.ai

とにかく価値観をベースとした意思決定が自動的に行われるのすごいなー、と素直に感心しました。

こんなこともあるかも

例えば自分のログに加えて、外部ソース(例えば本に記載の内容、哲学書なり数学書なり)を取り込むことができれば、自分のデジタルクローンでありながらその延長線上にさらに思考を加速させた自分を創造することも可能なんじゃないかな、なんて思ったりします。それが幸せなのかどうなのかわからないですが。
デジタルの環境にもうひとりの自分を生成することができるこの技術、まじやばくね。

こんなこと怖くね

めちゃめちゃすごい、という思いもありつつ、恐怖というか不気味さも感じました。
自分の抽象的なもの(価値観や思考)が模倣可能なものであると示された(ように感じた)からです。
つまり自由意志が"ない"と示す証左となってしまいかねないのではないかな、ということです。
行動が常に予測され模倣されうるものであれば、それを重ねることで未来に行き着きます。未来に行きつけるということは、意思することがもしかして添え物程度の存在では……、という可能性も出てくるということです。
まあ、現時点で精度がどれほどかわからないし、思考は常にアップデートされる(されたい)ので、その言葉通りではないのですが。